NATROMのブログ

ニセ医学への注意喚起を中心に内科医が医療情報を発信します。

酔いがさめたら、うちに帰ろう。

■酔いがさめたら、うちに帰ろう。 [単行本] 鴨志田 穣 (著) アルコール依存患者の書いた私小説。アルコール依存症がどういう病気なのか、理解の一助になる。フィクションとなっているが、細部はともかくとして、概ね事実に基づいているのだろう。あらかじめ…

セックスメディア30年史

■セックスメディア30年史欲望の革命児たち (ちくま新書) [単行本] 荻上 チキ (著) 新進気鋭の評論家が、「絶対に許さない(P29)」と批判するセックスメディアとは一体何か?読んでのお楽しみ。「2000年 ある大学生の風景(P98)」。綿密な取材に基づいてい…

銃・病原菌・鉄

■銃・病原菌・鉄 ジャレド ダイアモンド (著), 倉骨 彰 (翻訳) 今頃(2011年6月)読んだ。なるほど、面白い。読む価値あり。ただ、難を言えば、長い。もうちょっとコンパクトにまとまらなかったのか。あと、これ読んでいると、猛烈にCivilizationをプレイし…

レジデント初期研修用資料 医療とコミュニケーションについて

■レジデント初期研修用資料 医療とコミュニケーションについて medtoolz (著) 著者のブログを読んでいたから買った。医療とタイトルについているが、医療以外にも応用が効きそう。というか、医療以外の話を医療に応用している本だ。参考文献の多くは、医療と…

もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら

■もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら [単行本] 岩崎 夏海 (著)流行りものだから読んでみた。文章はきわめて平易でさっくり読めた。「小説としてその文体はいかがなものか」という批判もあったが、私は気にならない。別…

イコン

■イコン〈上〉 [単行本] フレデリック フォーサイス (著), 篠原 慎 (翻訳) スパイ小説はほとんど読まないが、たまたま縁があり読んでみた。なるほど、面白い。ただ、話の都合上なのだろうが、敵の頭が悪い。中二病的妄想を文書にするのも頭が悪いし、その文…

暗殺の壁画

■暗殺の壁画 石原 慎太郎 (著) 「ノンフィクション・ノベル」とあるから何かと思ったら、事実を下敷きにした小説。「敵を知る」ことも大事と思って読んでみた。思いのほか、面白く読めた。とは言え、買って読むほどではない。

「生命と非生命のあいだ―NASAの地球外生命研究」

■生命と非生命のあいだ―NASAの地球外生命研究 [単行本] ピーター D.ウォード (著), 長野 敬 (翻訳), 野村 尚子 (翻訳) 原著は2005年、訳書は2008年。著者は、NASAの助成金を得ているが、完全にNASAの組織に属しているというわけではなさそうだ。著者は、「チ…

植物で未来をつくる(植物まるかじり叢書 5)

■植物で未来をつくる(植物まるかじり叢書 5) 松永 和紀 (著), 日本植物生理学会 (監修) 植物科学の研究者(主に応用)7人に、著者がインタビューして書いた記事。本著の著者の松永和紀氏も、大学院までは植物生理学を目指していたそうだ。完全に門外漢に書か…

生命の跳躍――進化の10大発明 [単行本]

■生命の跳躍――進化の10大発明 [単行本] ニック・レーン (著), 斉藤 隆央 (翻訳) 面白かった。読む価値あり。ただし、やや難易度高い。新しい発見がいろいろあった。たとえば、レスリー・オーゲルの第2法則「進化はあなたよりも賢い」の例(P261)。タコやイ…

床下の小人たち―小人の冒険シリーズ〈1〉 (岩波少年文庫) [文庫]

■床下の小人たち―小人の冒険シリーズ〈1〉 (岩波少年文庫) [文庫] メアリー ノートン (著), ダイアナ・スタンレー (イラスト), 林 容吉 (翻訳) 「借りぐらしのアリエッティ」の原作。Borrowersを「借りぐらし」と訳したのは素晴らしい。アニメと違って、日本…

強い者は生き残れない 環境から考える新しい進化論

■強い者は生き残れない 環境から考える新しい進化論 [単行本] 吉村 仁 (著) 同じ著者による■素数ゼミの秘密は面白かったが、こちらは期待はずれ。著者の言う、「新しい進化論」のどこらあたりが新しいのか、私には理解できなかったからだ。 サブタイトルにあ…

宇宙は何でできているのか

■宇宙は何でできているのか (幻冬舎新書) [新書] 村山 斉 (著) 妻が買ってきた。いま売れているらしい。なるほど、わかりやすく書けている。おそらくは(というか確実に)正確さは犠牲になっているのだろう。しかし、専門家でない我々にとっては、一定以上の…

ダメ情報の見分けかた

■ダメ情報の見分けかた―メディアと幸福につきあうために (生活人新書 334) [新書] 荻上 チキ (著), 飯田 泰之 (著), 鈴木 謙介 (著) チキさんの新刊なので買った。

心の潜在力 プラシーボ効果

■心の潜在力 プラシーボ効果 (朝日選書) [単行本] 広瀬 弘忠 (著) 2001年。著者は心理学科卒。文章は平易。アマゾンではトンデモ本だという評価があるが、そうでもない。というか、わりといい。プラセボ研究の紹介の際、きっちりと参考文献を提示してあるの…

偽薬のミステリー

■偽薬のミステリー [単行本] パトリック ルモワンヌ (著), 小野 克彦 (翻訳), 山田 浩之 (翻訳) 原著は1996年。著者はフランスの精神科医。参考文献一覧はあるが、フランス語が混じっているのと、本文からの参照ができないので、資料としては使いづらい。し…

リスクにあなたは騙される―「恐怖」を操る論理

■リスクにあなたは騙される―「恐怖」を操る論理 ダン・ガードナー (著), 田淵 健太 (翻訳) 読む価値あり。評判通りの良い本だった。

ウンコな議論 [単行本]

■ウンコな議論 [単行本] ハリー・G・フランクファート (著), 山形 浩生 (翻訳) 訳者解説のほうが面白かった。

ウェルズ著「宇宙戦争」

■宇宙戦争 (講談社青い鳥文庫) [新書] ハーバート・ジョージ ウェルズ (著), 高田 勲 (イラスト), 加藤 まさし (翻訳) 子供に読ませるため借りて来た。私自身も久しぶりに読んだ。たぶん、前回読んだのは小学生のころ。オチ以外はほとんど忘れていた。「ある…

こうしてニュースは造られる

■こうしてニュースは造られる―情報を読み解く力 [単行本] 小島 正美 (著) 毎日新聞社の小島正美による。マスコミ視点のメディアリテラシーについての本。記者のバイアスの例、なぜバイアスが生じるか、なども問題提起だけでなく、問題解決のための提案もあり…

進化のなぜを解明する

■進化のなぜを解明する ジェリー・A・コイン (著), 塩原通緒 (翻訳) 生物進化の証拠について概説。ドーキンスの「進化の存在証明」と内容がかぶり気味。ただ、ドーキンスよりかは平易に書かれていると思う。

生体肝移植を受けて

■生体肝移植を受けて (光文社新書) [新書] 是永 美恵子 (著)。 著者は生体肝移植のレシピエント。B型肝炎キャリアから肝細胞癌を発症。いったんは治癒切除を受けるもすぐに再発。肝内多発転移のため、手術は行わず、動注化学療法を行っていた。当時、肝細胞…

螢・納屋を焼く・その他の短編

■螢・納屋を焼く・その他の短編 (新潮文庫) [文庫] 村上 春樹 (著) 。 村上春樹を読んだことがなかったので、まずは短編から読んでみた。正直言って、意味がよくわかんない。Wikipediaには、「平易な文章と難解な物語」とあった。なるほど、うまいこと言う。…

偽薬効果 [単行本]

■偽薬効果 H. ビーチャー (著), 笠原 敏雄 (編集), Henry K. Beecher (原著) 。プラセボ効果に関する論文集の和訳。23編。論文は1950年代のものから一番新しいもので2000年ぐらい。訳はあまりこなれていないし、論文も玉石混交のようだ。編者に聞き覚えがあ…

「食糧危機」をあおってはいけない

■「食糧危機」をあおってはいけない 川島博之著。

インフォームド・コンセント―その誤解・曲解・正解

■インフォームド・コンセント―その誤解・曲解・正解 谷田憲俊著。読む価値のある本だった。医薬ビジランスセンター発行なので、警戒しつつ読んだが、信頼できる。ときに製薬会社批判や日本医師会批判が行き過ぎであると感じる部分があるくらいだが、相対的に…

パワフル・プラセボ―古代の祈祷師から現代の医師まで

■パワフル・プラセボ―古代の祈祷師から現代の医師まで Arthur K.Shapiro (著), Elaine Shapiro (著), 赤居 正美 (翻訳), 滝川 一興 (翻訳), 藤谷 順子 (翻訳) 。原著は1997年。著者は精神科医。内容はかなりマニアック。主要な文献を網羅して逐一述べている…

昆虫つれづれ草

■昆虫つれづれ草 手塚治虫著。手塚治虫の中学時代の同級生が、書庫を整理していたら、手塚による手作りの本が発見された。当時、手塚は昆虫採集にはまっていて、「動物同好会」をつくり、その会誌を発行していた。本書は、その手書きの本を元に、旧かな遣い…

ゲームリスト

・ポケットモンスター サファイア ・300ピース ポケットモンスターダイヤモンド&パール いざ!決戦!! ・ウィザードリィ エクス ~前線の学府~ ワンダープライス(廉価版) ・ウィザードリィ・外伝 ~戦闘の監獄~ Prisoners of the Battles ・はじめてのWiiパック(…

買ったコミックのリスト

記録しておかないと、どこまで読んだかわからなくなる。・ 黄金のラフ 21―草太のスタンス (21) (ビッグコミックス) ・■毎日かあさん3 背脂編 ・夜は千の眼を持つ 上野顕太郎 ・銭 3巻 ・先生がいっぱい 3巻 ・ヒストリエ 3巻 ・もやしもん 2巻 かもすぞ…