2009-10-01から1ヶ月間の記事一覧
ABO FANというサイト*1がある。このサイトの作者(ABO FANと名乗っていらっしゃる)によると「血液型と性格の関係、マンガ、FAQ、血液型の科学的・統計的な検証などの情報を提供していきます」のだそうだ。私の反論は主に■遺伝学からみた血液型性格判断に…
職場で、新型インフルエンザワクチンを接種した。私自身は新型インフルエンザに罹患したとしても重症化するリスクは小さいと考えられるが、医療従事者として患者さんと接触することもあり感染を広げないためにである。それと、感染が拡大したときに罹患して…
日本ビジネスプレスに、■若者よ、新型インフルエンザに大いにかかれ*1という記事が載ったのをきっかけに、安保徹批判のエントリーを書き始めたのだが、その際にあまりにもひどい主張を見つけたので、先に言及しておく。安保徹氏は新潟大学大学院教授で、「免…
母乳栄養にさまざまな利点があるのは事実であるが、あまりにも母乳栄養への信仰が強すぎるせいか、極端な主張がなされることがある。「適切に対処すればほとんどの母親は母乳が出る」「母乳をあげていればフォローアップミルクは全く不要」というものや、「…
バイオラバーは、山本化学工業株式会社が開発し、「人体に有用な波長を出す」と主張されている。このブログでも、■バイオラバーの驚異的な効果、■ニセ科学を見抜く練習問題(「バイオラバー」応援サイトから)で紹介した。「バイオラバー」を検索ワードで当…
慢性B型肝炎は肝硬変や肝細胞癌のリスクとなる。慢性B型肝炎の多くは、母親から子にB型肝炎ウイルスが感染したことが原因である*1。現在の日本では、妊婦健診にて母体のB型肝炎ウイルスの感染の有無を調べ、もし感染があれば、新生児に抗HBs人免疫グロブリン…
前回の■なぜ丙午の年に乳児死亡率が高いのかでは、丙午の年の乳児死亡率の増加は見かけ上のもので、「よかった。殺された乳児はいなかったんだ」という結論であった。一方、乳児死亡率だけではなく死産率も、丙午の年に興味深い動きを示している。グラフにし…
丙午(ひのえうま)の年に出生率が低下することはよく知られている。ウィキペディアの丙午の項によると、「この年に生まれた女性は気が強い」「一般庶民の間では、この年生まれの女性は気性が激しく、夫を尻に敷き、夫の命を縮める(男を食い殺す)とされ」…
「がんは感謝すべき細胞です。」というブログの■現代医療という「異物」というエントリー、およびコメント欄が興味深い。ちなみに、「がんは感謝すべき細胞」というのは比喩や皮肉ではない。千島学説では、癌細胞は血液を浄化するとされる。いわば、「風の谷…
私が研修医だったころは、残業代はもらわなかったし、そもそも時間外勤務という概念自体がなかった。患者さんの状態が悪くなれば、泊まり込みででも診るのが良い医師とされた。医師としてのスキルを鍛えられたという一面もあったけれども、同時に燃え尽きる…
昔の総合病院の精神科病棟は、だいたい一階にあった。自殺企図の患者さんに飛び降り自殺をされないためである。ところが自殺を試みる患者さんは別に精神科に限らない。かつて、中庭にハリーコール(緊急のドクターコール)があって、行ってみたら飛び降りで…