NATROMのブログ

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テクテクライフ利根川渡河作戦

位置情報ゲーム『テクテクライフ』をはじめてみた

位置情報ゲームは、Ingressを数年間はプレイした。たいへん楽しかったが、あるときご近所の味方のエージェント(プレイヤー)に補足されて、コミュニティに誘われたところでやめた。飽きていたこともあったが、人間関係をわずらわしいと感じたからだ。ポケモンGOもしばらくやったが、レイドバトル(協力プレイ)が導入されたあたりで脱落した。位置情報ゲームは好きなので何かないかと考えていたところ、「テクテクライフ」というゲームをやってみた。


■テクテクライフ公式サイト


はじめてから2ヶ月ぐらい経ったが、なかなか面白い。基本は通った場所の地図をただ塗っていくだけ。競争も協力もない。ひたすら孤独に塗る。こういうのでいいんだよこういうので。移動スピードが早いからといってペナルティはないので、効率だけを考えるなら、ゲームの名称に反して、テクテク歩くのではなく鉄道や車などの乗り物に乗って移動するのがいいのだが、新型コロナウイルス感染症の流行でなかなか遠出ができない。もっぱら散歩および通勤で塗っている。

以前から休日には、1~2時間ぐらいかけた散歩に出かけるのだが、散歩する楽しみが増えた。IngressやポケモンGOでも「近所だけど行ったことのない場所」に行く機会ができて面白かったが、テクテクライフはポータルやポケストップのような特定の場所でなくても行く必要がある。通ったことのない小径に入り、見事な梅の木を見つけたりする。また、立ち止まって特定の場所で操作する必要がないのもいい。同行者に待ってもらわなくてもいいからだ。歩きスマホをさせないための工夫だとのこと。

通勤は同じ場所ばかり通るので新しく塗れるところはもうない。「ふだんの生活圏を塗ってしまったら、あとはやることが少ない」というのがテクテクライフの欠点である。旅行ができない現状ではなおさらそうだ。その救済措置というわけではないが、現在地以外の場所を塗る機能がついている。その一つが「街区ガチャ」だ。ゲーム内通貨を支払うことで全国のどこかの場所をランダムに一か所だけ塗れる。ちなみに課金しなくても実績解除やデイリーボーナスでゲーム内通貨は容易に手に入る。

自宅から遠いところも塗れる

いったん自宅から遠い場所を「街区ガチャ」で塗れば、その場所に接している場所を「となりぬり」することもできる。「となりぬり」は一定量のスタミナを消費するが、スタミナはゲーム内通貨や時間で回復する。私は最初に引いたガチャで千葉市美浜区打瀬を引いた。千葉市は行ったことがないし、これから行く機会があるかどうかわからないが、これがご縁で打瀬を起点に、毎日千葉市を塗りまくった。千葉市を4%塗ったぐらいで他の都道府県を塗りたくなった。各都道府県を塗ると実績解除になるのだ。

さて、どこを塗ろうか。どうせなら、行く機会の少ないところを塗りたい。東京都は今後、行く機会がある。そこで茨城県を目指して北上した。しかし、千葉県と茨城県の県境には利根川があったのだ。「となりぬり」は距離が遠いと塗れない。利根川ほどの広い川は越せないのである。

川なら上流に行けば細くなる。いつかは越えられるはずだ、と思って利根川の千葉県側をさかのぼっていたが、野田市で詰まった。野田市は西は江戸川、東は利根川で、合流地点から上流へは行けない。ええ?千葉県って川にはさまれていなかったっけ?「となりぬり」では千葉県から出られないのでは?*1

もう一回「街区ガチャ」を引けばいいだけの話だが(使わないのでゲーム内通貨は大量にたまっていた)、それでは何かに負けた気がする。そこで気が付いた。野田市は一部利根川の向こうにある。

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野田市の一部は利根川の茨城県側にある(赤矢印は加工)。どっかで見たような覚えがあったが、PATOさんの■千葉県の県境はぜんぶ川らしいので歩いて確かめてきた | SPOTだった。

なんとかして利根川を渡れ

これを利用すれば利根川を渡れるのではないか。作戦はこうだ。まず野田市のどこかの地区を80%以上塗る。利根川のこっち側が大半だから80%は塗れるはずだ。地区の80%以上を塗ると「はなれぬり」が使える。「はなれぬり」では、「となりぬり」できない街区も塗れる。ただ、「はなれぬり」はゲーム内通貨では使えない。月額780円か、3時間120円か、8時間250円かが必要だ。無料の体験コースもある。というかすでに私は月額780円を課金済みであった。利根川渡河作戦の開始である。

ひたすら野田市木野崎を塗った。1日では塗れない。ちまちまとスタミナの回復を待ちつつ、塗る。塗る。ゴルフ場は区域が細かくて塗るのが面倒だ。

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やっと64%。


塗り面積割合に応じて水色が濃くなる。ちなみに、木野崎の南の三ツ堀が濃いのは、当初、三ツ堀地区から渡河しようとして失敗したから。野田市については、醤油問屋の若旦那がいたことと、春風亭一之輔師匠の出身地であることぐらいしか知らなかった。野田市の木野崎となるとテクテクライフをプレイしていなければ、一生ご縁がなかったかもしれない。いつか現地にも行って、千葉県と茨城県の県境を歩いて越えたい。

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無事、木野崎地区を、80%塗ることができた。


木野崎地区を80%以上塗ったところ、「ぬり残し表示機能」を使って、利根川の向こう側にぬり残した街区を「はなれぬり」することができた。無事に利根川を渡り、茨城県を塗ることができた。作戦成功だ。その後、北上し、群馬県の東端、埼玉県の東北端を塗ってそれぞれ実績解除した後に、現在は福島県を目指して栃木県を北上中である。


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■Ingressと健康

*1:後日、江戸川の川幅の狭いところから春日部市南部へ渡れることに気づいた