ちなみに、山崎正利教授の原著論文を探していたら、
Biosci Biotechnol Biochem. 1992 Jan;56(1):152.
Inhibition by perilla juice of tumor necrosis factor production.
という論文を発見した。「シソジュースによるTNF産生阻害」という論文ですな。はい、「阻害」というところに注目。これで、「シソジュースは白血球の働きを抑制し、発ガンを促す」と主張すれば首尾一貫しているのだがそうではないようだ。「シソ 山崎正利」で検索したみつけたサイトにはこうある。
■シソ・しそ/紫蘇/シソエキス/アトピー/ステロイドを中止*1
免疫作用が過剰になって起こるのが[関節炎][肝炎][肺炎][アレルギー]、そして[アトピー性皮膚炎]など。アトピー性皮膚の治療には副作用が強いステロイドがある。
ステロイドはTNFをほぼ100%抑えるが、シソの葉は50〜80%。「TNFは人間にとって元来大切なもので、それを100%抑えてしまうのは必ずしもいい姿ではありません。シソの葉のように穏やかに抑えるのがいいのです。とのかく、シソの葉の働きが確認出来たとき、必ず人間の病気に応用できると確信しました」と山崎教授。
この二枚舌は自覚してやっているのだろうか。ここに書いてあることを信じるのなら、TNF分泌を促す野菜汁は関節炎や肝炎や肺炎やアトピー性皮膚炎を悪化させることになる。要するに山崎センセイの手口は、野菜を投与(投与経路はどうでもよい)して、TNFが増えれば「白血球を増やし活性化して健康に良い」、TNFが減れば「アレルギーが治って健康に良い」と言う。どう転んでも野菜が健康によいということになりますな。
*1:URL:http://www.naoru.com/siso.htm