NATROMのブログ

ニセ医学への注意喚起を中心に内科医が医療情報を発信します。

自由のコスト

■救急は時間外外来ではないで「軽症で気軽に救急外来を利用していると、重症患者に手が回らなくなって、結局困るのは君たちだよ」という問題を扱ったときの、地下に眠るMさんのコメント。


自由というものに本質的にかかってくるコストの問題にゃんね。
自由でありながらコストを減らすには、不当な格差がない済みよい社会であることが結局は一番の近道なんだろうけどにゃ。


救急隊員の方のブログ。寒いので入院したいために、軽症の腰痛で救急車を呼ぶホームレスのFさん。

■あんたもオレみたいになるよ(パラメディック119>ためいき現場>使いっぱしりじゃないんだよ)


あんたもオレみたいになるよ。なるもんかよ!世の中のほとんどの人がそんな風にならないために歯を食いしばって働いているんじゃないか。なのに働く気もない、なにかあれば世の中が悪い。そんな人たちが大腕を振っている。Fみたいな人でも働かなくても病院に行けるし診察もしてもらえる。やっぱり日本って優しい国ですよね。彼らの診察代も薬だいも歯を食いしばって働いているほとんどの人たちが払っているんだけどね…。どっちが得なのかどっちが賢いのか…救急隊をやっているとふとそんなことも考えてしまいます。

そもそもFさんがホームレスにならずにすめば、こうした余計なコストはかからないはずなのだ。