NATROMのブログ

ニセ医学への注意喚起を中心に内科医が医療情報を発信します。

教育医事新聞にホメオパシージャパンの記事が載ったようです

ホメオパシー ジャパンのサイトより。


■『教育医事新聞』2008/11/25 No.291に、とらこ先生のインタビュー記事「欧米では伝統、自己治癒力呼び覚ます ホメオパシー療法」が掲載されました。(2008/11/15)*1 (ホメオパシー ジャパン)


記事の内容は、主にホメオパシージャパン会長である由井寅子氏へのインタビュー。「欧米では伝統、自己治癒力呼び覚ます ホメオパシー療法」との見出し。ホメオパシーに懐疑的な記述は一切ない。記事は、「養護の先生がホメオパシーを学び、使うことで、多くの子どもたちが救われるでしょう」という由井寅子氏の言葉で終わる。




病気は「症状を出し切る」 薬は使わず砂糖玉をとる



これがたとえば毎日新聞の記事だったら不思議はないのだが、「教育医事新聞」と名乗っているからには、医学の専門家も編集者にいるだろうに、どうしたことか。記事の下の方にホメオパシー出版の広告が載っているが、そこらへんに大人の事情があるのかもしれない。教育医事新聞のバックナンバーを見てみると、いくつか微妙なものもあるが、概ねまともそうである。たとえば、2008年7月25日号(第287号)はこんな具合。





「科学リテラシー」貧弱な日本の若者 〜”羊水”発言生む背景を探る〜


なるほど、科学リテラシーが貧弱なのは問題である。虐待に関する記事も多い。医療ネグレクトに関する特集もやって欲しいものだ。

*1:URL:http://www.homoeopathy.co.jp/sinchyaku_new/news_093.html