NATROMのブログ

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夫婦別姓は病気のリスク

■夫婦別姓についてとある青年医師の心の内より)

けろすけ先生は、「とある青年医師の心の内」というブログの管理人である。職場の事務員さんが結婚しても姓を変えなかったことに憤慨し、以下のようなことを書かれた。


夫婦別姓を名乗ることを主張する女性へ。
自分の子どもがそれによってどれくらい悩まないといけなくなるのか、
ちょっとは考えろ!
病気になるぞ。まじで。

夫婦別姓だと、子供が病気になるそうである。いったいどういう病気になるのであろう。どうやら、精神病になるらしい。コメント欄で、けろすけ先生は、以下のように書いておられる。


これは精神科医としての立場からですが。
「夫婦別姓」というのは子どもにとって、間違いなく「リスク」です。
たばこを吸っていたこと*だけ*で癌になる人は殆どいませんが、それでも私は「たばこをやめましょう」とお話しします。それと同じ事です。

喫煙と病気のリスクについては、それはもう膨大な統計学的な証拠がある。「たばこのリスクと同じ事」なのだそうであるからして、夫婦別姓は確かに病気のリスクになるのだ。なにしろ、けろすけ先生が精神科医としての立場でおっしゃるからには間違いない。残念ながら、文献の提示はなかったが、けろすけ先生は「症例」を経験しておられる。


夫婦別姓がリスクであるというのは全く根拠のない偏見
かどうかは、「症例」があるかないかです。あります。
つまり。客観的事実はあると言うことです。
後、10年もすれば、データがそろってくるでしょう。

エビデンスレベルは最低とはいえ、権威者の臨床経験も一応はエビデンスだ。夫婦別姓は病気のリスクであるというのは、ちゃんとエビデンスがあるというわけだ。けろすけ先生の、精神科医としての豊富な臨床経験について、プロフィールから引用する。


高校卒業後単科医大に現役入学。
しかしその後いろいろと思うところあり、
4年ほどの紆余曲折を挟んで、2004年の
4月から研修医。
内科、麻酔科、救急、外科、精神科、以上5科のローテーション勤務を経て現在2年目
現在小児科に勤務。

…。


■たんぽぽのなみだ〜民法改正運動の内幕経由。引用文中の強調はすべて引用者による。