■新種のヒト化石発見 インドネシアで、身長1メートル(朝日)*1
人類の中で、現代人も含まれる「ホモ属」の新種の化石が、インドネシアのフローレス島で見つかった。身長約1メートルと小型で、脳容積も、はるかに原始的な猿人より小さい。孤島に生息する動物種にしばしば見られる小型化により、ジャワ原人から分かれた新種とみられるという。外敵の脅威のない孤島で、少なくとも約1万8000年前まで生存していたとみられ、長期にわたって我々の祖先と「同時代」を生きていたことになる。
オーストラリアとインドネシアの研究チームが同島の洞穴から、女性と見られる1人分のほぼ全身の骨格や、別個体のあごの骨などを発掘した。島名から「ホモ・フロレシエンシス」と命名。28日付の英科学誌ネイチャーに発表する。
私が一番驚いたのは、見出しにある身長1メートルという部分ではない。体のサイズの変化は比較的容易に起こりうるであろう。「約1万8000年前まで生存していた」という部分にびっくり。ネアンデルタール人ですら、約3万年前に絶滅したとされている。報告が事実であれば、こんなにも最近まで、人類の別系統の種が存在していたことになる。
グールドもドーキンスも指摘していたことだが、現存する我々の種の系統がホモ・サピエンスただ一種のみなのは、歴史上の偶然に過ぎない*2。むしろ、複数の系統が同時期に存在していた期間のほうが普通なのだ。ホモ・フロレシエンシスが実は少数ながら現代に生き残っていたとしたら、どうだっただろう?彼らは人権を持つのだろうか?