水族館が好きで機会があればあちこち行っているのだが、数年前に行ったかごしま水族館が、これまで見た水族館の中でもっとも印象的だった。なにも、珍しい魚がいたわけではない。鰯の群れだ。入ってすぐのエスカレータを上がると、黒潮大水槽という大きな水槽(写真)があって、もちろんサメやらカツオやら大きな魚も入っているのだが、イワシの大群が泳いでいて、それが一つの大きな生き物かのようにうねっていた。ときに二つに分かれたかと思えば、また一つになり、たまに群れからはぐれたのが大きな魚に食われる。ずっと見ていて飽きなかった。
というわけで、今回もイワシの群れを楽しみにしてたのだが、今回は大水槽にイワシはいなかった。なぜだ。確かに、ジンベエザメは見ごたえがある。ただ、イワシも入れておいてくれ。中水槽にイワシの群れはいたが、その水槽にはイワシだけ。前回、イワシの群れに感動して初代館長の本を購入したのだが、その本には「同じ水槽にイワシと捕食者を同時に入れておくことで緊張感が出る」、みたいなことが書いてあったのに。まあ、イワシは残念だったが、他の展示は十分見ごたえはあった。