NATROMのブログ

ニセ医学への注意喚起を中心に内科医が医療情報を発信します。

放生会

昨日は焼肉を食べに行った後、チビを連れて放生会へ行ってきた。いろいろと特別な行事などあるのだろうが、要するにたくさんの夜店が出るでかい秋祭りである。夜店だけでなく、なんとも言えない味のあるお化け屋敷、というか見世物小屋などあり、チビは怖がって近づこうとしない。ただ、逃げるだけではなく、興味はあるようで、遠巻きにしながら様子を伺うところは成長したということだろうか。

夜店の定番として、金魚すくいをやった。チビにはまだ無理。900円突っ込んで成果ゼロ。まあこんなもんだ。ひよこ釣りもあったが、「連れて帰っても子猫の餌になる」と言ったら、こちらは眺めているだけであった。多くのひよこがピヨピヨ言うのはかわいいが、釣られているのを見るとかわいそうになる。動物愛護の観点からクレームがついたりはしないのだろうか。まあひよこ釣りはダメで、金魚すくいやカメすくいがOKというのは人間中心的な動物差別であるが。うなぎ釣りもやった(私が)。釣れたら捌いて蒲焼にしてくれた。こちらにはほとんど罪悪感を感じないのは、食べるからであろう。だったら、ひよこも食べればいいのか。

いろいろと新しいタイプの夜店があったが、チビが魅かれたのはムシ関係。生きているカブトムシの他、つよさ200のムシキングカードが飾ってあった。ちなみに金を出して買おうとすると何千円かする。くじ引きで当てるともらえるらしい。こんなもんは見せているだけで当たりっこないのは分かっているのだが、クジに外れるという体験も大事であろうという観点より、チビに引かせた。で、当たったのが、生きているアトラスオオカブトメス。生きているというか、なんだか瀕死であったが。日本のカブトムシメスと形は変わらないが、若干大きく、羽に金属光沢がある。

クジで一番ハズレなのがカブトムシのフィギュアであるが、アトラスオオカブトメスもかなりハズレっぽい。よく見たら、前足が半分もげていた。おそらく、昨今のムシブームで大量に養殖され、売り物にならないぶんが流れてきているのであろう。おそらくすぐに死んでしまうと思われるが、そもそも放生会とは生き物の命を大切にしようとするお祭りである。さすがにアトラスオオカブトメスを放すわけにはいかないが、せめてウナギのぶんぐらいは大事にしよう。一応は餌を食べてくれている(写真)。