最近話題のインテリジェント・デザイン(ID)説のニュース。京大名誉教授の渡辺久義先生によれば、「ID理論家はあくまで科学的実証から出発する」「キリスト教右派だとか宗教勢力の画策などというのは、そういうふうに見たがる人の言うこと」なんだそうですので、その辺のことを念頭において読もう。
ペンシルベニア州南部の町ドーバーで、ID説支持者が教育委員会の選挙で落選したことを、キリスト教保守派の指導者が、町が「神」を拒絶したと批判し、「神が怒りを下すだろう」などと発言したのだそうだ。
■「創造論」支持派が委員落選、「神が怒る」と宗教指導者(CNN)
再選できなかった8人は、高校の生物の授業でダーウィンの「進化論」は「確立した学説ではない」と言及し、生物の発生に関しては「創造論」の可能性もあると教えるよう求めた意見書を提出する予定だった。ロバートソン師は自身が持つテレビ番組「クリスチャン放送網」(CBN)で、8人の落選を批判。「ドーバーの善良な人々に伝えたい。もし、あなた方の住む地域で災害が起こったとしても、神を頼りにするな。あなた方の町が、神を拒否したのだから」と語った。
また、「困ったことが起こるときに神の助けがないことを、不思議に思ってはいけない。困ったことが起こるとは言っていないが、しかし、もし起こったとしても、神を自分たちの町から追いだしたことを思い出すべきだ。もし、問題が発生しても、神に助けを求めるな。神はもうすでに、そこにはいないのだから」とも述べた。
ID説は「科学的実証から出発する」、宗教とは関係ないもののはずなのにね。どうしてID説を教育から締め出すことが、神を拒否することになるのかなあ。