■過剰診断に関する誤解も参照のこと。
甲状腺がん検診にまつわる誤解について集めておく。
- 過剰診断かそうでないかは臨床的に区別できないというのなら、なぜ過剰診断だと言えるのか。
- 検診を批判するなら、がんの進行や死亡を減らす提案をせよ。
- 検診で発見されたのが微小がんばかりであれば、過剰診断やスクリーニング効果で説明がついた。しかし実際には進行性、しかも短期間で経過観察から絶対的手術適応に進んだものが多かった。よって過剰診断やスクリーニング効果では説明できない。
- 「甲状腺腫瘍診療ガイドライン」に沿って治療していれば過剰診断は起きない。
- 企業あるいは集団の視点から有効性が乏しいだけで、個人の立場では検診を受けるのは利益がある。
- がんの最善の治療は早期発見であるというのは万国共通の認識。
- 小児29万人中の甲状腺癌が50人確定、疑いが39名ということは、小児白血病の頻度を上回る頻度なので、自然発生なら全国で小児甲状腺癌検査のスクリーニングは必須。
- 医学的に病理データを分析しなければ過剰診断かどうかわからない。手術例を詳しく検討せずに過剰診断だと結論することは非科学的だ。
- 手術を要する癌が見つかってよかった。
- 転移があるから過剰診断じゃない。
- 手術例が適切に選択されているがゆえに過剰診断論は破綻している。
- 最初の検診で全てのがん患者は見出されているはずなので、その後行われた2巡目の検査で68例の発症が見つかったという事実を過剰診断論では説明できない。
- 見つけた上で経過観察にすればいいだけ。
- 本来ならば大人の甲状腺がん検診も始めたいところ。
- 過剰診断問題は手術の適用基準やガイドラインの問題である。
- 問題は調査によって甲状腺癌が発見された後の対応の是非。
- 可能なら、血液検査はできるだけ多くの項目を調べてもらおう。
- 過剰診断論者がいうような「放置可」などとんでもない。
- もし過剰診断でもセカンドオピニオンで分かる。
- 検診で発見されて手術したガンは臨床的にその時点で必要なものであり、生涯無症状は戯言。
- 過剰診断とは、検査では「臨床症状発現前」の人、前臨床発見可能期間(滞在時間)の人をスクリーニング検査で発見・検出・診断すること。
- 検査を受ける県民の不利益とは、わずかな手間と時間を費やすこと以外にあるのか。
- いわゆる過剰診断論者の第一の問題は、診断や治療の効用を死亡率にのみ限定してしまっていること。
- 乳がん検診に年齢制限が設けられているのは,予算の問題です。
- 見つからなくても問題ない癌なんてあるかよ。
- 可能な限りデータを取って症状との因果を明らかにすることは、結果がどうであれ被災者のためにもなる。
- 過剰診断の問題も焦点は画像診断のできる医師や技師のリソースが無制限ではないところから来ている。
- 患者を診察してもいない人が、「過剰診断」と数の多さだけみて言うのは変。
- 福島県民健康調査の甲状腺検査に関しては,・偽陽性がほとんどなく,・超音波を活用しているために侵襲性も限られ,・みつかっているのは,チェルノブイリ同様の進行性のがんなのですから,ご示唆の通りなら有効だという結論ですね。
- 手術は必要だったと断言する県立医大の先生は、虚偽の診察で子供さんを切り刻んだ犯罪者ということに...。
- 微細ながんや嚢胞は経過観察だろうし、治療が必要なほど進行したがんなら検査で早く見つかって良かったはず。
- 平均余命の長い未成年者に過剰診断論は馴染まない。「どうせ寿命で死ぬんだから、致命症になるまで進行するのに10年20年かかるガンはほっとけ。わざわざ見つけて苦しいガン治療しなくてもいい」が過剰診断論の眼目だから。
- 過剰診断をともなう多発(多数発生)もありえると思います。しかし,病理データからは,そうもいえない。
- 専門家である外科医が治療が必要だと判断したから過剰診断ではない。
- 「リンパ節に転移していてもあまり命にはかかわらない。10年後生存率はほぼ100%」のうち、甲状腺および転移に対して何の治療もおこなわなかったものが何パーセントあると思います?