■<<数理を愉しむ>>シリーズ パズルランドのアリス1
■<<数理を愉しむ>>シリーズ パズルランドのアリス2
レイモンド・M・スマリヤン著。スマリヤンは、論理パズルの本をたくさん書いており、本書もその一つ。私が持っているのは1985年初版のハードカバー。いつのまにか文庫になっていた。GJ!ハヤカワ文庫。一番最初のパズルは以下のようなもの(引用ではなく要約)。
この手のパズルはけっこうあるけれども、この二問を並べているところが美しい。このパズルは単なる小手調べ。もっとややこしくて複雑になっていく。いつも本当のことをいう「騎士」。けっして本当のことをいわない「ジャック*1」。この辺はいつもの登場人物。この国に、ときに本当のことをいうがときに嘘もつく「スパイ」が入り込む。
何もかもそっくりで見分けのつかないふたごの兄弟がいる。ただ、一人はいつも嘘をつく。もう一人は反対に、いつでも本当のことをいう。兄の名前はジョンという(弟の名前は問題と関係ない)。嘘をつくのがジョンか弟かはわからない。さて、ふたごの兄弟に会ったときに、どちらか一人にたった一つだけ質問をしてもよい。ただし、質問はイエスかノーで答えられるもので、質問は(英語で)単語三つまでの短いものでなければならない。
・二人のうちどちらがジョンなのか見破りたいときにはどのような質問をすればよいか?
・ジョンがいつも嘘をつくほうか、いつも本当のことをいうほうか、見分けたいときにはどのような質問をすればよいか?
また、正しいことをすべて間違いだと信じ、まちがっていることをすべて正しいと信じている「気ちがい」*2。「王さまは、女王さまが気ちがいだと王さまが信じていると女王さまが信じていると信じていらっしゃいますと、もしも私があなたに話したとしたら、あんたはどう思うでしょうね?」。考えているほうが気ちがいになりそう。ちなみに気ちがいでない「正気」の人の信じることは100%正確である。