NATROMのブログ

ニセ医学への注意喚起を中心に内科医が医療情報を発信します。

2007-09-01から1ヶ月間の記事一覧

嫌煙系のトンデモ

煙草の害に関しての意見には両極端があるようで、能動喫煙すら害は証明されていないと主張する一方の端と、喫煙の害を過大に主張するもう一方の端とがある。「たばこの害は医学的に証明されたといっても、実際のところ、証明なんて言うのもおこがましい状態…

確率ビジネス

こういうギャンブルがあったら、みんな参加する? ある夫婦の次に生まれる子供の性別を当てる。参加料は5000円。オッズは3倍。つまり、性別を当てたら15000円もらえるので合計はプラス10000円。外したらマイナス5000円。(死産や双生児はノーカウント)。私…

喫煙者の壁

医局に置いてあった文藝春秋をふと読んでみると、「変な国・日本の禁煙原理主義」という記事があった。「官が押しつける健康増進。この国はおかしくなっている」という副題がついている。養老孟司と、山崎正和という劇作家の対談形式。確かに、最近の禁煙運…

絵の力

陶芸家兼イラストレーターの人がやっている言戯(ことざれ)というブログがある。結婚や出産、育児などの日々の生活を4コマかイラストで描いている。普段は日常生活がネタなのだが、今回は奈良県の「たらい回し」死産事件について書いている。 ■たらい回し…

ファインマンさんの手紙

■ファインマンの手紙 リチャード・ファインマン(著), ミッシェル・ファインマン(編集), 渡会圭子(訳)高校生のころ、私はご冗談でしょう、ファインマンさんから多大な影響を受けた。物理学者。ノーベル賞受賞者。それ以上に、科学を愛することを教える教師で…

いつ起こってもおかしくない事件

マンパワーの少ない病院で救急医療を行うのは地雷源を歩くのに似ている。私も田舎の中核病院で当直をしていたが、事実上、救急を含め夜間外来を診ていた。風邪から心肺停止まで幅広い。下記のようなことがいつ起こってもおかしくなかった。 ■厚木市立病院:…

意外に役に立った翻訳サイト

以前の勤務先での話。当直中に、若い中国人女性が腹痛で救急外来に飛び込んできた。まったく日本語も英語も通じない。付き添いの男性が片言の日本語を話せるのみ。どうやらお金がもったいないので我慢していたが夜間に痛みが強くなったらしい。問診しようと…

勤務医とタイムカード

id:DrPoohさんのところで、病院の残業代請求訴訟に関連して、勤務医のタイムカードの話題が出た。 ■[医療]残業代請求訴訟 医師にタイムカードが採用されている病院は聞いたことがなく,大抵は残業は自己申告だと思うのですが,残業簿と実態が異なるというの…

ナノ食品を売る右派政治家

維新政党・新風より公認され比例区に出馬した、せと弘幸氏が、なにやら怪しげな商売をはじめたらしい。 ■ナノテク食品と販売開始のお伝え*1 これは私の友人が6年ほど前から取り組み、技術的な経験を積み重ねて、ようやく完成にこの度こぎつけたものです。今…