NATROMのブログ

ニセ医学への注意喚起を中心に内科医が医療情報を発信します。

進化論は間違っていたんだよ!

な・・・・なんだってー!!(AA略)


■進化論は間違っていた!?(livedoorニュース)


 「実はダーウィンの進化論を生命の進化の常識として信じきっているのは日本人くらいなのです。ダーウィンの進化論は聖書が語るすべてを否定することで、すなわち神の存在を否定するもの。キリスト教圏やイスラム圏ではあまりメジャーな学説ではありませんでした。バチカンが進化論の一部を許容した現在でさえアメリカの数州やカナダの公立学校では創造論として進化論とは違う種の起源を教えているほど」


 今回、絶対匿名を条件にコメントを引き受けてくれた国立大学の准教授であるA氏は淡々と話を始める。


 「基本的にダーウィンの進化論は間違っていません。ただ、アインシュタインの相対性理論の登場と遺伝子科学の進化により進化論を取り巻く環境が激変したため、従来の進化論では説明のつかない不具合が生じ始めたのです」


「進化論が常識なのは日本だけ」「海外では創造論が教えられている」というのは、いつものやつ。絶対匿名を条件にコメントを引き受けてくれた国立大学の准教授というのはちょっと味わい深い。なぜに国立大学?准教授?進化論否定に相対性理論を持ち出すパターンも珍しい。発言内容をみるに、おそらく准教授A氏は存在しないんじゃないかな。もともとは、「内外タイムス」という「東京都の夕刊地方紙(スポーツ紙)」*1の記事。記事の信憑性を問題にするのは野暮というものであろう。問題は、面白いか、面白くないかである。

NMR(ナイガイミステリーリサーチ)を名乗っているところから、例のあの漫画をベースにしていると思われる。■内外タイムス [ NMR ]には、「ツチノコ捕獲法」「謎の吸血サークルを追跡」「外国の怨霊は日本語が分からない!?」「相次ぐ永田町のUFO発言 その背景にあるのは何か!?」といった記事が並んでいる。ややUFOネタが多い気はするが、おおむね楽しく読めた。ただ、もっとこう、突き抜けた感じが欲しい。本物を見慣れているからなのか、迫力に欠ける。今後に期待。


*1:Wikipediaの「内外タイムス」の項より